熾烈を極めた「dynabook」との格闘
「dynabook PX PX/63G PAPX63GLP」にウインドウズ7をクリーンインストールをする際に直面した出来事や手順、下準備等の方法を記載してます。「dynabook PX PX/63G PAPX63GLP」にウインドウズ7を再インストールする必要があったり、アップグレードする(もういないか・・・)人などは参考にしてみて下さい。
ディスクドライブのデバイスとHDDの相性問題が引き起こした悲劇
2017年9月時点でのお話です。
Vistaマシンをウインドウズ7に再生した記録です。 東芝の「dynabook」にウインドウズ7をクリーンインストールしました。
今回の機種はこれです。
「dynabook PX PX/63G PAPX63GLP」
2009年製です。CPUは「Core2 Duo T8100」となっております。 自分の所有するパソコンではなく作業を依頼された品物です(作業料は無償です)。
「Windows Vista(32bit)」→「Windows 7(32bit)」
今回のミッションは「HDD160GB」から「HDD320GB」へ取り替えてウインドウズ7をクリーンインストールをしてお終いのはずでした。
結論から先に記載させて頂くと、無事にウインドウズ7(32btlt)をクリーンインストールできてドライバも全てきちんと当てられています。
簡単に「出来ました!」と記載しておりますが、実際にはOSのインストールのやり直しを4回も実施しています。 さすがに疲れました。
今回学んだこと
旧型のパソコンはディスクドライブのデバイスとHDDの相性問題がある
クリーンインストールで苦しんだ記録を記載する前に先に上記の点を簡単に解説させて頂きます。
旧型のパソコンはディスクドライブのデバイスとHDDの相性問題がある
これは割と新しいHDDと旧型のパソコンで起こる現象のようです。 SSDなら問題ないです。詳しくは記載しませんが、要するに次の様な内容のことです。
新しいHDDは新しいフォーマットに対応しており、古いディスクドライブのドライバではそれに対応していない。だから何かの際に不具合が発生する、といった内容です。
結局この対策は次の三択になります。
@ディスクドライブのデバイスを最新のものに更新する
Aインテルラピッド・ストレージ・テクノロジーをインストールする
BHDDはあきらめてSSDにする
今回の現象は「Windows Vista(32bit)」→「Windows 7(32bit)」の変更でHDDを160GBから320GBに付け替えてOSのクリーンインストール後の作業で起こった出来事です。
具体的には「Windows Update」の実施と「マイクロソフトセキュリティエッセンシャル」のインストール時に起こった不具合です。
「現在サービスが実行されていないため、Windows Update で更新プログラムを確認できません」
最初はドライバのインストールの順序が悪かったのかと思ってOSのインストールからやり直ししました。当然HDDは外して外付けケースに入れて別のPCで中身を削除する手順も踏んでいます。
二回目は先にマイクロソフトセキュリティエッセンシャルをインストールしておこうとしてそれがインストールできない事に直面して再度やり直し。
三回目はインテルラピッド・ストレージ・テクノロジー (インテルRST)をインストールすると多くの不具合が解消する、という記事を見つけインストールを試みるも「対応機種ではない」ということで断念しています。
代わりにインテルマトリクス・ストレージ・マネージャーをインストールしてみるも症状が変わらず再度やり直しという悲惨な状況でした。
『エラーが発生したため、Security Essentials セットアップウィザードを正常に完了できませんでした。コンピューターを再起動してから、やり直してください』
再起動しても同じダイアログがでます。
同時にウインドウズアップデートもできません。
もちろんウインドウズ7のライセンス認証は通っている状態です。 ウインドウズ7も正規のものです。 考え得る対策はすべて実施しました。
「現在サービスが実行されていないため、Windows Update で更新プログラムを確認できません」
マイクロソフトの修復ツールである「Fix It」の利用も試みましたが何故かそれすらエラーになって使えないという状況になりました。まさに手詰まりとなったのです。
結局、原因はパソコンのディスクドライブのデバイスがHDDの新しい読み書きの信号に対応していないことが原因ということを突き止めました。(すみません、必死すぎて写真はおろかメモすら取っていないです。)
この状況を打破する神情報を提供していただいたサイトは下記のページです。
Windows Updateが「現在サービスが実行されていない」というエラーが発生して実行できなくなった件 【外部リンク】
以下引用させていただきます。
多くの場合、この状態は HDD を交換したコンピューターで発生しています。 これは Windows Update 自体に直接的な原因があるわけではなく、 HDD の適切なドライバーが適用できていないことが要因です。
要因となっているのは Advanced Format Disk と呼ばれる新しい HDD のフォーマットです。 このフォーマットに対応した HDD を使っている場合、 適切なドライバーが適用されていないと一部のデータに正常にアクセスできないことがあります。 この場合、適切なドライバーを入手してインストールしてください。
※引用ここまで。
前述していますが、結局この対策は次の三択になります。
@ディスクドライブのデバイスを最新のものに更新する
Aインテルラピッド・ストレージ・テクノロジーをインストールする
BHDDはあきらめてSSDにする
今回の対策はSSDを使うことにしました。
原因さえ解明すればこっちのものです。
「dynabook PX PX/63G PAPX63GLP」のウインドウズ7のクリーンインストール手順
では早速今回の手順を確認しましょう。
最初に困難が予想された点次の2点です。
@OSメディアが通常のウインドウズ7(東芝専用ではない)
Aドライバが全て公開されていない
ネットで検索すると東芝の「dynabook」はドライバが全て公開されていないということです。ユーザーに優しくない仕様となっています。
元々のOSは「Windows Vista」です。
これをウインドウズ7に変更するという事で今回頑張りました(ライセンスキーは別途、依頼者に用意してもらっています)。
冒頭で記載させて頂いている通り無事にクリーンインストールは成功していますが、そこまでの道のりは激しく困難で心が折れそうになっています。
OSインストール4回
ライセンス認証し直し4回
上記の結果を経て成功したという凄まじい内容になっているのです。
手順は次のような感じです。
0.事前準備(ドライバ、ユーティリティの準備)
1.まずSSDの中身を削除します。
2.次に物理的にSSDを取り付けます。
3.OSをインストールします。
4.ドライバをあてていきます。
5.ウインドウズ7のライセンス認証をします。
7.ウインドウズアップデートを実施する。
それぞれ詳しく確認していきます。
0.事前準備(ドライバ、ユーティリティの準備)
事前準備として東芝の公式サイトから「dynabook PX PX/63G PAPX63GLP」のウインドウズ7用のドライバをダウンロードしておきます。
今回ラッキーだったのはウインドウズ7へのアップグレード用として主要なドライバが公開されていたことです。 ここで東芝ご自慢のユーティリティなどもUSBに一応ダウンロードしておきます。
次の事前準備は「Windows Vista(32bit)」のマシンから「Double Driver」(フリーソフト)を使ってドライバをコピーして保存しておくことです。
これらの準備を終えた段階でOSのクリーンインストール作業に入ります。
1.まずSSDの中身を削除します。
これはポータブル用のケースに入れて別のパソコンを使って「コンピューターの管理」→「ディスクの管理」の画面で操作、実行可能です。
2.次に物理的にSSDを取り付けます。
「dynabook PX PX/63G PAPX63GLP」は15.6インチのモニターサイズのノートパソコンです。 モバイルタイプに多いHDDにアクセスしにくい構造にはなっていません。
本体裏側のネジを2個外せは難なくHDDにアクセスできます。HDDには固定器具のようなものが付いていますが、 それもネジを4個外せば簡単に取り外せます。
後は逆の順序でSSDを取り付ければ完了です。
3.OSをインストールします。
空っぽのSSDなので電源ボタンを押しても何も起こりません(笑)。
画像は残していませんが「No Boot Device Available(起動デバイスがありません)」などの文字が出ていたと思います。
「CD/DVDなどを入れて何でもいいからキーを押せ」
こんな感じの内容も合わせて記載されていましたのでOSのインストールメディアを入れてキーを押すも同じ台詞の繰り返しになります。
ここでOSのインストールメディアを光学ドライブに入れたまま電源ボタンを押してOFF、再度電源ボタンを押してONにすると無事にインストールが始まりました。
4.ドライバをあてていきます。
インストール直後でも「ウインドウズ7 SP1」のメディアだったのでほとんどのドライバが当たっている状態になっていました。
念のために公式サイトからダウンロードした、チップセットドライバ、ディスプレイドライバ、オーディオドライバをあてていきます。
システム系のドライバは「Double Driver」(フリーソフト)を使ってUSBに保存したものをインストールしています。(別に必要なかったかもしれません。)
ユーティリティのインストールはちょいと注意が必要です。
TOSHIBA Value Added Package
上記が一番最初にインストールする必要あるらしいです。
TOSHIBA Hardware Setup Utility
TOSHIBA Registry Patch for Windows7 Devices & Printers
TOSHIBA Storage Configuration Patch for Windows7
上記以外は不要と判断してインストールしていません。
※何せ4回も同じ事をしているのです、どれが必要そうでどれが不要か?というのは何となくあたりがつきます。 実際にインストールしてみて「あぁ、これは不要だな〜」と思ったものはインストールしてません。
5.ウインドウズ7のライセンス認証をします。
ネットに接続したら用意していたウインドウズ7のライセンスキーを入力して認証してもらいます。
6.マイクロソフトセキュリティエッセンシャルをインストールする。
公式サイトへアクセスしてダウンロード、インストールを実施します。 インストールするには正規の認証されたウインドウズであることが条件です。
なので「5」の手順は必須なのです。
7.ウインドウズアップデートを実施する。
4回目にして無事にマイクロソフトセキュリティエッセンシャルとウインドウズアップデートが実施できました(笑)。 結構感動ものです。
熾烈を極めた「dynabook」との格闘のまとめ
今回「dynabook」という初めての機種でOSのクリーンインストールを実施しています。次の二点を知っておけば、ある程度の知識がある人ならクリーンインストールも可能です。
1.旧型のパソコンはディスクドライブのデバイスとHDDの相性問題がある
2.「dynabook」はクリーンインストールの難易度が若干高め
「ドライバをあてる。」という作業は難しそうに感じますが、理屈さえ理解して事前準備をしっかりしておけば何とかなる場合も多いです。
今回、「ウインドウズ7 SP1」のインストールメディアを使ったので、 インストール直後の時点で殆どのドライバがしっかりとあたってました。
よくわかりませんが「SP1」が適用されているので主要なドライバはすでにウインドウズアップデートとして内臓されているのかもしれません。
更新が必要だったのは「キーボード」のデバイスドライバと「オーディオ」ドライバくらいだったです。 これらも汎用ドライバ一応不自由なく使える状態なのでどうしても必須というワケでもなさそうです。
ネットの事前調査では「dynabook」のノートパソコンのクリーンインストールに関する情報が異常に少ないです。 しかし、実際に実施してみるとDellやNECとそんなに変わらなかった気がします。
4回もインストールし直した人間が言っても説得力がないですが・・・(笑)。
無事に作業が終了した「PX PX/63G PAPX63GLP」は「dynabook」という機種ですが、 全然「dynabook」っぽくないです。
不要なユーティリティーもメーカー製の変なソフトも一切インストールしていませんから当然です。 当然、デスクトップの背景も見慣れた通常のウインドウズ7のものです。
預かり物のノートパソコンだっただけに無事に作業が終了してよかったです。
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